それはある日の昼下がりの、突然の電話だった。
とある船上でライブをしている歌姫が緊急入院のため
ステージに穴が開いてしまう、
代わりに出場してもらえないだろうかという依頼であった。
本番4日前であった。
歌えるところがあるならいくらでもと思っていた私は
すぐさま会社の主人と連絡を取って承諾を得た。
依頼主には
「あの~、ワガママ言って申し訳ないのですが
休日に主人を2日もほったらかしにしておく事は
離婚の危機になりかねませんので(笑)、
一緒に船に乗っけてもらえないでしょうか~」とお願いしたら
なんと主人まで弁当付という待遇。
あまりに突然のことで
「ホントに歌いに行ってもいいんだろうか??」と
半信半疑のまま約束場所へいくと
その船が繋がれていて、
よく見ると甲板の上にエレピがセットしてあった。
あーー、あそこで歌うのねん、寒そうだなぁ・・・と
思いつつ船に乗り込む。
つづく。(今日は眠いからここまで)