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2002/11/05 海の上のうたうたい。

santamaria_old.jpg

それはある日の昼下がりの、突然の電話だった。
とある船上でライブをしている歌姫が緊急入院のため
ステージに穴が開いてしまう、
代わりに出場してもらえないだろうかという依頼であった。
本番4日前であった。

歌えるところがあるならいくらでもと思っていた私は
すぐさま会社の主人と連絡を取って承諾を得た。
依頼主には
「あの~、ワガママ言って申し訳ないのですが
休日に主人を2日もほったらかしにしておく事は
離婚の危機になりかねませんので(笑)、
一緒に船に乗っけてもらえないでしょうか~」とお願いしたら
なんと主人まで弁当付という待遇。

あまりに突然のことで
「ホントに歌いに行ってもいいんだろうか??」と
半信半疑のまま約束場所へいくと
その船が繋がれていて、
よく見ると甲板の上にエレピがセットしてあった。
あーー、あそこで歌うのねん、寒そうだなぁ・・・と
思いつつ船に乗り込む。

つづく。(今日は眠いからここまで)

2002/11/06 続・海の上のうたうたい。

santamaria2.jpg

仕事の内容としては
11時から4時発の出航毎(計6回)に
15分程度の演奏を行うというもの。
終日船に乗るという経験も今までになく
車にもあまり強くない方であるから
それなりに船酔いの心配はあった。
リハーサル途中に揺れを感じて「うぅ・・」となりかけたが
すぐに慣れてしまった。

さて、本番。
1日目は寒いものの天気は穏やかで
海を見ながら楽しく歌っていた。
船が橋をくぐるとき、太陽の陰になり体が冷えた。
太陽の偉大さを感じつつ
潮風に乾く唇を精一杯動かして
なんとかかんとか回数を重ねていく。
夕方になり
小雨があがった後の橋にかかる虹になぐさめられた。

2日目は前日の寒さから
船内で歌うことを予定していた。
ここは暖かい、が、人目につきにくい。
自分で自分の宣伝をするのを最も不得意とする私だが
「縁」というものも
ときには自ら働きかけなければ生まれてこない。
レストランでライブの案内をする。
果たして・・・。


入れ替え制をいいことに、セットリストは
山口いわおさんの「空」
真心ブラザーズの「メトロノーム」
ユーミンの「瞳を閉じて」
そして私の「ちいさないのち」
ほぼ、これらのループであった(反省・・・
PAの方ごめんなさい、聞き飽きたことでしょう・・・)。

人がいなければ当然拍手もない回もあった。
それでも
私の歌にリズムをとりながら聞いていてくれた家族、
肩を寄せ合ってうつむきながら
耳を貸してくれていた恋人同士、
凍えそうになりながらも
その場を離れないでいてくれた人々。。。
延べにすれば、本当にたくさんの人に聴いてもらえた。
嬉しくて、寂しくて、楽しくて、悲しくて・・・。
本当にいろいろなことを教えてもらった二日間であった。

ピアノももう少し音数を増やせるように
真面目にとりくまねばいかんなぁ・・・とか
場に応じた楽曲を選べるように
いっぱい書き続けなきゃ・・・とか
こういう依頼がいつ来てもいいように
日頃からスタンダードレパートリーは持っておかなくちゃ
とかとか・・・
いろいろ反省しつつ
次のライブへと思いを馳せる比呂なのであった。

以上、緊急ライブレポでした。

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